あなたの感情は、あなたの物語
自分をもっと好きになるため
怒りや喜び、悲しみといった「感情」を、人間ならだれもが経験します。喜怒哀楽などの感情とうまくつきあうことは自分自身を見つめ直すきっかけとなり、人づきあいにも必要不可欠なスキルです。
本書では、感情にはそれぞれ大切な役割があることを理解するとともに、他人とうまくつきあっていくために、あなたの中に生まれるさまざまな感情を受け入れ、大切につきあっていく方法について考えてゆきます。自分の感情に向きあい、トラブルのもとになりやすい怒りやイライラする気持ちと上手につきあっていくにはどうしたらよいのか、自分のことを大切にし、友だちともうまく接するためには、感情とどのようにつきあっていけばよいのかについて解説します。
感情と上手につきあって、自分をもっと好きになろう
あなたは今、どんな気持ちですか? うれしいですか? 悲しいですか? 今、何を考えていますか?
これらの質問に、あなたは、すぐに答えることができなかったのではないでしょうか。これらの質問に答えるには、まず、目に見えない自分の心の中をのぞきこんで「今、自分はどんな気持ちなんだろうか」と考えて、次に、自分の気持ちを「うれしい、と感じている」などと決めなければならず、時間がかかるからです。つまり、あなたは頭の中で「考えて」から、自分の「気持ち」を決めて、はじめて、質問に答えることができたのです。
この「考えて」から「自分の気持ち」を決めるまでの流れのうち、「考えて」は、心理学では「思考」と呼び、「自分の気持ち」は「感情」と呼びます。「思考」と「感情」は、体の外の出来事に対して、次のような順番で生まれます。
「出来事(自分の行動、ほかの人の行動)→思考(行動の原因や意図について考える)→感情」。この順番なので、同じ出来事であっても、あなたが、その出来事をどう思ったり考えたりするかによって、あなたの感情は違ってきます。
この本の目的は、感情との上手なつきあい方をあなたに提案することです。感情について説明したうえで、どのように感情と、つきあったらよいのかをあなたに伝えたいのです。この本を読んで、実際にやってみることをくり返せば、あなたは、感情と上手に、つきあえるようになり、あなた自身をもっと好きになれます。あなたの毎日が、幸せに終わり、希望に満ちた明日を迎えることができるようになります。
(監修者執筆・本書「はじめに」より一部抜粋)