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『「予想外」を予想する方法』キット・イェーツ(著)冨永 星(訳) 発行:草思社

3,520円

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予測に失敗し、予測に騙され、それでもなお予測する。 もしかして、あなたも、そう? 予測にまつわる古今東西の実話を、数学で読み解く! 〔内容より〕 ノストラダムスがスペースシャトル墜落を予言? 宝くじ抽選で1等当選の数字が2回連続同じに! 狩猟採集民が占いで狩りに行く方角を決める利点 予言することでそれが実現する「自己成就的予言」 確実に戦争に突入してしまう状況はあり得る? 地震予知は無理でも確率とリスク評価で対策可能 信じがたい偶然、嘘から出た誠、番狂わせ、見当違いなどの「予想外」は、たびたび起こる。私たちがそれらの出来事に驚かされるのはなぜだろうか。 それは、現実世界が「おかしい」からではなく、それを見る私たちの認知が「おかしい」からだ。 あらゆるものが比例などの線形関係で増減すると思い込む「線形バイアス」や、ランダムなノイズの中にパターンを見いだしてしまう「パターン化特性」など、数多くの認知バイアスのせいで、私たちは、数学的に考えれば実は驚くほどでもないことに、しょっちゅう驚いている。 つまり、私たちは数学を使わない限り、世界を正しく認識できないし、正しく予測することもできず、したがって自分と世界を安全に保つこともままならない。さらには、人間の認知バイアスを知り尽くした人に、騙され、つけ込まれてしまう危険さえある。 世界中から「予想外」の出来事の実話を数多く集め、数学的に解説し、私たちのバイアスを解きほぐす本書は、私たちに「予想外」を予想する方法を教えてくれるだけでなく、「予想外」の出来事を、数学を使って楽しみ、味わう方法も教えてくれるだろう。 目次 はじめに 「予想外」を予想する 予言の歴史は予言失敗の歴史である 予測のはずし方はじつにさまざま 不確かさには種類がある 人間は非線形な問題が苦手 「予想外」を予想する 1 予言・透視・占術  偶然性と曖昧さを利用するさまざまな占い  ランダムさを使って信じ込ませる  誰もが納得できる言葉を与える  お世辞を使って顧客を満足させておく  因果関係について魔術的思考に陥らせる  バーダー=マインホフ現象を利用する  確率に基づいて探りを入れるテクニック  記憶の想起を都合よくゆがめる  否定と肯定を駆使し疑われずに情報を探る  万能の話法「ウォーム・リーディング」  入念な下調べ「ホット・リーディング」  心霊術は害のないお遊びといえるか  教訓 2 起こりそうにない出来事が起こる確率  原因や意図を探したがる脳  奇妙な符合の科学研究における有効性  ノイズのなかにパターンを見いだしてしまう  「近接性原理」と「真に大きな数の法則」  起こりそうもないことがほぼ必ず起こる  組み合わせの数は急激に増大する  錯誤相関を見抜くことの楽しみ 3 ランダムの上手な取り扱い方  脳はランダムさを作り出せない?  鳩の巣原理で「確実だ」といい切る  成功したもののみを公表することでだます  試合結果を正確に予想し続ける動物  宝くじの期待当選金額を最大化する方法  自分の自由意志の存在を疑いたくなる実験  ランダム発生装置に行動をゆだねる?  選択肢が多すぎて選べなくなるとき  選択にランダムの力を借りることのすすめ 4 不確かさのなかでも推論はできる  方針転換は悪いことではない  最初の桁の数字がかなりよく従う法則  ベンフォード分布で不正会計をあぶり出す  世界は「ジップの法則」「べき乗則」に従う  個別事象は予測不能でも確率はわかる場合  「ベイズの定理」で信念を更新する  教訓1 新しい証拠がすべてではない  教訓2 異なる視点を考慮する  教訓3 自分の意見を徐々に変える  不確かさとうまく付き合う法 5 ゲーム理論で先を読み未来を設計  エジプトとイスラエルの6日戦争  相手の立場に身を置いて損得を考える  先制攻撃を選択せざるを得ないとき  そうするしかない「ナッシュ均衡」  「なぜそれは起きなかったのか」を考える  核武装が平和をもたらすという皮肉な事実  「狂人理論」による瀬戸際外交  3人による対決の思いがけない結末  「コモンズの悲劇」は世界のあらゆるところに  ゲームのルールを変えれば行動も変わる  新車購入時の価格交渉ルールを変える  全員が勝者になれるゲームに変える 6 線形バイアスに欺かれる  予想外に進んだ新型コロナワクチン接種  線形思考に陥って失敗する場合  株価変動を先読みする方法はあるか  反比例や逆数に直観がだまされる  累乗が関係するとさらに混乱  面積と体積の関係「2乗3乗の法則」  大きくなることによる弊害の数々  確率も時には非線形に振る舞う 7 雪だるま式に膨らむ影響  指数的成長バイアスによる過小評価  正のフィードバック・ループの威力  人名は自己成就的予言となり得るか  「プラセボ効果」という本当になる嘘  他者の影響による自己成就的予言  概念も指数的成長を見せて広まる 8 自らの行為が招く思わぬ結末  見せないようにすると注目が集まる  インセンティブの設定を間違える  目標の設定を誤ると悲惨な結果に  AIも目標達成の抜け道を取る  複雑なモデルほど優秀とはいえない  当たらない予言「自己破壊的予言」  「アンダードッグ効果」による番狂わせ  負のフィードバック・ループに生じる問題 9 予測の限界を知る  予測を原理的に不可能にする要因  数理モデルなしの推論の欠陥  「状況はいつも通り、すべてがめちゃくちゃ」  天気に関する格言に根拠はあるか  天気予報はなぜ評判が悪いのか  天気予報はどこまで正確になり得るか  予測に限界を課すカオスとは何か  予測可能な領域をわきまえる エピローグ 謝辞 訳者あとがき 原注 著者プロフィール キット・イェーツ (キット イェーツ) (著) キット・イェーツ(Kit Yates) 英バース大学数理科学科上級講師であり同大学数理生物学センターの共同ディレクター。2011年にオクスフォード大学で数学の博士号を取得。2020年に英国で刊行された著書The Maths of Life and Death(邦題:『生と死を分ける数学』草思社刊)は、英サンデー・タイムズ紙の科学書オブ・ザ・イヤーに選ばれた。本書は2冊目の著書となる。イングランド・オックスフォード在住。 冨永 星 (トミナガ ホシ) (訳) 冨永 星(とみなが・ほし) 1955年、京都生まれ。京都大学理学部数理科学系卒業。国立国会図書館、イタリア東方学研究所図書館司書、自由の森学園教員を経て、現在は一般向けの数学啓蒙書などの翻訳に従事。2020年度日本数学会出版賞受賞。訳書は、ワイル『シンメトリー』(筑摩書房)、ヘイズ『ベッドルームで群論を』(みすず書房)、マグレイン『異端の統計学 ベイズ』(草思社)、ウィルクス『1から学ぶ大人の数学教室』(早川書房)、オーディング『1つの定理を証明する99の方法』(森北出版)、ロヴェッリ『時間は存在しない』(NHK出版)など。

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