前作のコミックエッセイ「20代、親を看取る。」にて余命わずかと告知された母親を自宅介護することを選び、父親と二人三脚で看取るまでの日々を描いたキクチさん。
その後、実家で独居している70代の父親を案じながら過ごしていたが、安寧の日々はそう長くは続かず、約2年後に今度は父親が倒れてしまう。
救急搬送されたものの原因は不明、とりあえずICUに即入院することが決まり、作者は急遽さまざまな対応に追われることとなる。
母親を看取った時は父親と力を合わせて何とか乗り越えられたが、一人っ子できょうだいがいない作者にはもう頼れる家族もいない。
治療方針に関する同意書や延命措置に関する意思確認など、父親の命を左右する重要な決断をすべて一人で背負うことになった上に
せん妄によって意識が混濁している父親が心ない言葉を浴びせてくることもあり、心が折れそうになる瞬間も……。
近年、高齢出産の割合が増加傾向にある中で、生まれてきた子どもが若い内に親の介護をすることになる危険性を指摘する声もある。
本書の作者はまさにその当事者であり、「父が全裸で倒れてた。」では働き盛りの時期に直面した親の介護や保険・看取り・終活などについて描かれている。
“高齢出産による一人っ子”は、本当に可哀想なのか?リアルな体験談をコミックエッセイでお届け!
WEBサイト「ウォーカープラス」連載時に掲載された28話に書き下ろし5話を加えた、全33話を収録。
著者プロフィール
キクチ (キクチ) (著)
2016年頃に、自身の片耳難聴や子宮内膜症をテーマにした漫画をInstagramに投稿し始める。2022年に母親が脳腫瘍で余命3ヵ月と診断され、自宅介護の末に看取るまでの日々を描いた漫画『20代、親を看取る。』は2023年に書籍化した。しかし、その年の11月には父親も倒れてしまう。たった一人の家族として孤軍奮闘する姿を描いた漫画『父が全裸で倒れてた。』をWEBサイト「ウォーカープラス」で連載し、前作同様に多くの読者から共感を集めた。