発酵の専門家であり、発酵ジャーナリスト&アーティストである著者・小倉ヒラク。世界中から注目されている発酵デパートメントを下北沢で展開し、世界中の発酵ファンのハブとなっている。
本書は、日本の食文化を通して日本の歴史の起源に触れ、日常的に無意識に食する土地土地から生まれる食材の製法と起源と、日本における食と信仰の関りについて語る。
万葉集の時代に生まれた「日本そのものを指す言葉=食国(おすくに)」の観点に立ち戻り、日本という国の神と民による、食をめぐる生成と循環をダイナミックに俯瞰しつつ、細部まで目配りする。
米や醤油などの食材を取り上げながら日本の食文化の「オモテの顔」を、雑穀や芋、肉や鯨などの地方に根ずく食文化から「ウラの顔」を掘り下げ、「日本の海川山野の味なもの」を求め、「百味の飲食」を重ね、「食国」の行方を展望する食いしん坊の巡礼記。
目次
序章:百味の飲食、海川山野の味なもの
第一章:米と麹 稲・神・菌のトライアングルマジック
第二章:塩と醤油 草食うま味レボリューション
第三章:味噌 愛憎渦巻くトレンディ味噌ドラマ
第四章:だし 海が運んだうま味の多様性
第五章:お茶と懐石 わびの茶が生んだ引き算のおもてなし
第六章:おすし 酸に魅せられ、山から海へ
第七章:粟・豆・麦・芋 正月が半年ずれる? ウラの食国へようこそ
第八章:獣と鯨 隠された食国、燃やされた海の神
終章:食国の再生、再出発は遠く離れた場所から
オマケ 幻のあとがき
オマケのオマケ あとがきにかえた新章(文庫書下ろし)
著者プロフィール
小倉 ヒラク (オグラ ヒラク) (著)
発酵デザイナー。「見えない発酵菌たちのはたらきを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指し、全国の醸造家たちと商品開発やワークショップ、イベント、講演会などを開催。東京農業大学で研究生として発酵学を学び、山梨県に発酵ラボを作る。絵本&アニメ『てまえみそのうた』でグッドデザイン賞2014受賞。大学で発酵学の講師を務めるほか、海外でも活動。2019年渋谷ヒカリエで発酵ツーリズム展を開催。主な著書に『日本発酵紀行』『発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ』『おうちでかんたん こうじづくり』など。