「言語」のイメージを解きほぐす!
世界には約7000の言語があり、その半分以上が文字のない言語である。そんな「無文字言語」をパキスタン山奥の現地に赴き調査する『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。』著者が贈る傑作エッセイ!
感謝をことばで伝えるのはヒト特有の行動である。けれどもそれは、言語がヒト特有のものであるからであって、ありとあらゆる言語文化で感謝を言語化して伝えるという意味ではない。(中略)謝辞も含め、挨拶ことばは、得体の知れない余所者が異言語話者集団の中へぬるりと滑り込んで行くための潤滑油的な働きもする。それは確かだと思う。しかし、その用法も随所で一律というわけではない。どういう場面で用い、どういう場面で用いないのかという匙加減は、語学書に示し切れるほどシンプルなものから、もっと複雑怪奇で一概に説明できないものまである筈だ。(本書より)
目次
1 のっけからお金の話で下世話ですが
2 浮く感謝癖
3 妃のピンとした突起
4 船長は5周目の17歳ですよ、兄弟
5 扱いづらいことばの半人前
6 日本語じゃない報道から言語を彷徨う
7 嘘吐きはヒトの始まり
8 ソシられやすい女たち
9 花は他の名でも同じく香れど
10 おでんが過ぎる生活のすゝめ
11 北の北、外は外
12 癒着する言語と文字
13 右目と左目の年齢
14 逆さは逆さの逆さ
15 生殺与奪はユポ紙の上に
16 内から起こるか外から及ぶか
17 彼らを鬼とは呼ばせない
18 似て非なれど
エピローグ クは言語学のク
著者プロフィール
吉岡 乾 (ヨシオカ ノボル) (著)
国立民族学博物館准教授、総合研究大学院大学准教授。専門は記述言語学。博士(学術)。1979年12月、千葉県船橋市生まれ。2012年9月、東京外国語大学にて学位取得。2014年より現職。大学院進学を機にブルシャスキー語の研究を開始、その後パキスタン北西部からインド北西部に亙って、いくつかの言語を調査している。著書に『なくなりそうな世界のことば』『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。』『フィールド言語学者、巣ごもる。』(いずれも創元社)が、共編著に『しゃべるヒト―ことばの不思議を科学する―』(文理閣)がある。
その他のアイテム
-
- 『小泉八雲と水木しげるに学ぶ 異界の歩き方』小泉凡(監修)水木しげる(絵) 発行:マイクロマガジン社
- ¥1,760
-
- 『密約の戦後史 日本は「アメリカの核戦争基地」である』新原 昭治(著) 発行:創元社
- ¥1,650
-
- 『vanitas 005』蘆田 裕史(編)水野 大二郎(編) 発行:アダチプレス
- ¥1,980
-
- 『HIVとともに生きる 傷つきとレジリエンスのライフヒストリー研究』大島 岳(著) 発行:青弓社
- ¥3,740
-
- 『新装版 コウモリであるとはどのようなことか』トマス・ネーゲル(著)永井 均(訳) 発行:勁草書房
- ¥3,520
-
- 『みんなでつくる「読書バリアフリー」 だれもが読める本のかたち』成松 一郎(著) 発行:河出書房新社
- ¥1,694