ここで暮らしていた人々の存在の証を、ただ、描きとめておきたい。
三田文學新人賞でデビューした注目の小説家が紡ぐ、あたらしい建築文学。
いしいしんじ氏、推薦!
「大切に建てられた一軒の家に、ひとの気配がやどる。
流れる時のすきまから、あまたの声がもれだしてくる。
いつかまた、この本のなかに帰ってこようと思った。」
青年は描く。その家の床を、柱を、天井を、タイルを、壁を、そこに刻まれた記憶を。
目を凝らせば無数の細部が浮かび、手をかざせば塗り重ねられた厚みが胸を突く。
幾層にも重なる存在の名残を愛おしむように編み上げた、新鋭による飛躍作。
著者プロフィール
鳥山 まこと (トリヤマ マコト) (著)
1992年兵庫県宝塚市生まれ。2023年「あるもの」で第29回三田文學新人賞を受賞。建築士でありながら、作家として執筆活動をしている。本書がはじめての単行本。ほかの作品に「欲求アレルギー」(「三田文學」2024年春号掲載)、「アウトライン」(「群像」2024年11月号掲載)などがある。
四六判 144ページ
定価 1,900 円+税 2,090 円(税込)
ISBN978-4-06-541227-5
発売予定日2025年10月23日