「どうすればよかったの? 殴られるだけ殴られて、結局あたしに死ねってこと?」。アメリカ、インド、シリアで、男(社会)からの攻撃に武力で反撃した3人の女性達。彼女達はなぜ抵抗しなければいけなかったのか、批判も伴う彼女達の抵抗によって、社会に変化はあったのか――。
目次
はじめに
プロローグ
第一章 ブリタニー
火薬
ハエ取り紙に捕まったハエ
ヒステリー
アラバマ州対ブリタニー・スミス裁判
自衛
第二章 アンゴーリ
復讐
棒と石
我々を甘く見るな
グリーン・ギャングよ永遠なれ!
第三章 チーチェク
眠れる獅子
壁に飾られた写真
オリーブの怒り
我らは一つの民族
万里を渡る
おわりに
謝辞
解説 私たちはそれを知っている――暴力根絶のためにできること[吉田恵里香]
参考文献
前書きなど
はじめに
(…前略…)
この本はノンフィクションの作品である。私は、この三人の女性を含めて接触できたすべての対象者に行った広範なインタビューをもとに、自分がその場にいなかった出来事を再現しようと努めた。個々の出来事や記憶、詳細な経歴等については、それを裏づける大量の証拠――医療記録、裁判記録、捜査報告書、日記、電子メール、テキストメッセージ、手紙、ニュース記事、学術論文、書籍等々――と可能なかぎり照合して確認をとった。三人の女性の記録とは別に、本書に含めた歴史的記述、当時の記録、エピグラフもすべて、一次資料、地元の人々の証言、信頼できる学術研究に依拠したものにすべく全力を尽くした。それでも、この本が伝えるのは、あくまでこの女性たちの記録である。
ブリタニー・スミス、アンゴーリ・ダハリヤ、チーチェク・ムスタファ・ズィボの話を伝えるために、私は彼女たちのことをよく知ろうと何年もかけて取材した。(……)
(…後略…)
著者プロフィール
エリザベス・フロック (エリザベス フロック) (著)
エミー賞受賞のジャーナリスト。『ニューヨーカー』誌、『ニューヨーク・タイムズ』紙、『アトランティック』誌などに寄稿。PBSニュースアワーのレポート、ネットフリックスのドキュメンタリー番組、その他メディアでの報道に携わる。またポッドキャスト「レモナダ・メディア」で、犯罪者にされた虐待被害者(criminalized survival)を扱う番組Blind Pleaのホストを務める。ピューリッツァー・センター、PENアメリカ、国際女性メディア基金の支援を受けて取材。第一作The Heart Is a Shifting Sea(未邦訳)は、人々の意識を高め、社会変革を促す書籍に贈られるノーチラス・ブック・アワードを受賞。現在、ロサンゼルス在住。
西川 美樹 (ニシカワ ミキ) (訳)
翻訳家。東京女子大学文理学部英米文学科卒。訳書にメアリー・ルイーズ・ロバーツ『兵士とセックス』(共訳、明石書店)、ニール・バスコム『ヒトラーの原爆開発を阻止せよ!』(亜紀書房)、ジェイムズ・Q・ウィットマン『ヒトラーのモデルはアメリカだった』(みすず書房)、パメラ・ロトナー・サカモト『黒い雨に撃たれて』(共訳、慶應義塾大学出版会)、ブランコ・ミラノヴィッチ『資本主義だけ残った』(みすず書房)、エドウィン・ブラック『弱者に仕掛けた戦争』(共訳、人文書院)、ユリア・エブナー『ゴーイング・ダーク』『ゴーイング・メインストリーム』(左右社)など。
吉田 恵里香 (ヨシダ エリカ) (解説)
脚本家・小説家。1987年生まれ。神奈川県出身。主な脚本執筆作に2024年度前期連続テレビ小説『虎に翼』、映画『ヒロイン失格』、ドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』『君の花になる』などテレビドラマから映画アニメまで数々の作品の脚本を手がける。ドラマ『恋せぬふたり』で第40回向田邦子賞・第77回文化庁芸術祭優秀賞を受賞。アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』で第9回ANIME TRENDING AWARDS最優秀脚色賞を受賞。執筆した小説に『恋せぬふたり』(集英社)、『にじゅうよんのひとみ』(キノブックス)など。
四六判 420ページ 並製
価格 2,500 円+税 2,750 円(税込)
ISBN978-4-7503-5964-9
初版年月日2025年7月20日