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『高尾山の社会史』金川 英雄(著) 発行:青弓社

3,300円

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東京都八王子にある高尾山は、東京近郊の登山スポット、ハイキングコースとして知られ、近年では海外からの観光客も含めて多くの登山客でにぎわいをみせている。 高尾山はそもそも修験道の霊場であり、「精神病」患者を受け入れて滝治療などもおこなっていた事実はあまり知られていない。高尾山は歴史的にどのような存在として、人々や地域に受け入れられてきたのか。 戦国時代から江戸時代にかけて、街道などの交通網が整い、河川の改修なども実施されていくなかで高尾山は要所になっていく。また、「精神病」やそのほかの病気、けがを負う患者が滝治療をおこない、癒しの場としても知られるようになった。 明治期の廃仏毀釈や大正天皇の多摩御陵との関係、昭和期以降の鉄道の普及、戦時下の空襲など、時代ごとのトピックを取り上げながら、社会状況のなかで位置づけが刻一刻と変わる高尾山の姿を描き出す。 正岡子規「高尾紀行」ほかの紀行文を現代語訳して紹介し、高尾山とその周辺を実際にたずね歩いた記録も織り交ぜて、高尾山の歴史を丹念にたどる。 【目次】 まえがき はじめに――関東平野の成り立ちと霊山・東京高尾山 第1章 高尾山の成り立ち  1 武田軍の関東侵攻(廿里の戦い)  2 陣馬(場)街道(案下街道)  3 廿里の戦い  4 岩殿山城と円通寺  5 滝山城  6 土塁と石垣城  7 八王子城とその戦い コラム1 小山田左衛門尉信茂 第2章 徳川家康の関東大改造  1 江戸時代まで  2 河川の改修  3 水路の造設 第3章 高尾山の歴史を歩く  1 飯縄権現のこと  2 家康関東入りと大久保長安  3 高尾山と紀州候  4 甲州日記写生帳  5 高尾講  6 高尾山太々講  7 足袋屋清八  8 出開帳  9 神奈川県大山  10 一八六〇年の琵琶滝と蛇滝の変化  11 御師不在  12 甲州勝沼の戦い コラム2 九州・英彦山 コラム3 脚気と鳥目(夜盲症) 第4章 明治期以降の高尾山  1 廃仏毀釈  2 大本堂と飯縄権現堂  3 本堂崩壊と再建  4 紀行に描かれた当時  紀行① 正岡子規「高尾紀行」  紀行② 大町桂月「関東の山水」  紀行③ 大町桂月「高尾山」  5 呉秀三の本 コラム4 大町桂月 コラム5 本書の紀行文の日時 コラム6 糸揚げ水車 コラム7 甲武線 第5章 一九二七年の大変革をたどる  1 多摩御陵(武蔵陵墓地)  2 清滝・表参道エリア  3 琵琶滝エリア  紀行④ 大町桂月「秋の高尾山」  4 護摩行  5 『大菩薩峠』作者・中里介山  6 蛇滝・三光荘エリア  7 弁天の滝  8 「蛇滝茶屋」(旅籠ふぢ屋新兵衛)  9 ほかの滝 コラム8 図絵と吉田初三郎 コラム9 山かご(乗り物) 第6章 一九二七年以後の図絵と東京府立松沢病院――戦前から戦後まで  1 車社会の到来  2 図絵  3 比較  4 京王御陵線  5 葦原将軍  6 歌人精神科医・斎藤茂吉  7 精神科病院建設の背景  8 駒木野の小林病院  9 八王子空襲  10 戦後  11 相模川水運  紀行⑤ 大町桂月「夜の高尾山」 コラム10 「夜の高尾山」の登場人物について あとがき 著者プロフィール 金川 英雄 (カネカワ ヒデオ) (著) 1953年生まれ。1972年、暁星学園卒業、80年3月、昭和大学医学部卒業、84年3月、昭和大学大学院医学研究科博士課程修了。昭和大学附属烏山病院、昭和大学医学部助手を経て、93年10月から東京武蔵野病院、2013年4月から横須賀市立うわまち病院、15年4月から関東労災病院、18年7月から国立病院機構埼玉病院、25年2月から神経研究所付属晴和病院に勤務。2002年3月に慶應義塾大学文学部卒業、帝京平成大学客員教授を経て、13年7月から昭和大学精神神経科教室客員教授。医学博士、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医。著書に『精神病者私宅監置の実情』(金剛出版)、『感染症と隔離の社会史――避病院の日本近代を読む』『三浦半島の医療史――国公立病院の源流をたどる』『日本の精神医療史――明治から昭和初期まで』、共著に『精神病院の社会史』(いずれも青弓社)、翻訳・解説に『[現代語訳]呉秀三・樫田五郎 精神病者私宅監置の実況』(医学書院)、『[現代語訳]わが国における精神病に関する最近の施設』(青弓社)など。 A5判 縦210mm 横148mm 230ページ 並製 定価 3,000 円+税 3,300 円(税込) ISBN978-4-7872-2107-0 初版年月日2025年8月25日

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