「雨が降っている。/願わくば、この書がまずは単純な雨についての書とならんことを。」
歴史は必然なのか、政治に偶然はないのか――。すべてが終わったあとで、世界のはじまりを「雨」の形象に託し、自分自身とマルクス主義の再生を試みた、アルチュセール晩年の偶然性をめぐる思想。「雨が降っている」という一文ではじまる「出会いの唯物論の地下水脈」から、本邦初訳の「偶然性唯物論について」まで、充実した解説・編訳注とともに「偶然性唯物論」にまつわるテクストを編んだ日本オリジナル編集版。
【目次】
はじめに――はじまりを問う「出会いの唯物論」 市田良彦
出会いの唯物論の地下水脈(1982年)
唯物論のユニークな伝統(1985年)
唯物論哲学者の肖像(1986年)
偶然性唯物論について(1986年)
原注
編訳注
アルチュセール以後のルイ・アルチュセール フランソワ・マトゥロン
解題 市田良彦