「言葉も、記憶も、インフラだったのか!」
地下鉄の漏水対策の観察から始まる、暮らしと探究のクロニクル。予測不能な脱線の果てに目にした景色とは――。
『『百年の孤独』を代わりに読む』著者、待望の新作!
「ユーモアも文章力も本当にすごい。でも何より、なんでもなさそうなものにまなざし、愛でる感性に胸打たれ、嫉妬しました」――星野概念さん(精神科医)も推薦!
【あらすじ】
十年近く前に「地下鉄の漏水対策」に心を奪われ、極私的なフィールドワークを続けてきた著者。その過程で気づいたのは、人が手当てをすることで維持されている「手に負えない」ものに、なぜか心惹かれてしまう自身の性質だった。
「手に負えない」ものたちとのちょうどいい向き合い方を見つけたい。だが、解決の糸口をつかむたびに新たな「手に負えない」が発生し、圧倒されてしまう。果たしてこの本を、無事に閉じることはできるのか!
予測不能な脱線の果てにある、謎の感動をあなたに。
目次
まえがき
第一部 地下鉄にも雨は降る
第一回 探しものはなんですか?
第二回 上を向いて歩こう
第三回 この恍惚を味わいたかったのかもしれない
第四回 管理台帳の姿を想像しながら
第五回 地方の地下鉄も見に行く
第六回 手に負えない
第二部 手に負えないものたちと暮らしてみる
第一章 さかのぼる
第二章 見る
第三章 作る
第四章 編みなおす
あとがき
著者プロフィール
友田 とん (トモダ トン) (著)
作家・編集者。一九七八年京都市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、同大学大学院理工学研究科博士課程修了、博士(理学)。企業で研究開発に従事するかたわら、二〇一八年に『『百年の孤独』を代わりに読む』を自主制作(二〇二四年にハヤカワ文庫NFより再刊)。同書を全国の本屋さんへ営業したのを契機に、ひとり出版社・代わりに読む人を立上げる。日常や文学に可笑しさを見つける作品を発表しながら、独特の視点を持つ様々な著者の小説やエッセイを刊行する。著書に『ナンセンスな問い』(エイチアンドエスカンパニー)、『先人は遅れてくる』『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』(代わりに読む人)、『ふたりのアフタースクール』(太田靖久氏との共著、双子のライオン堂)などがある。