タマムシが教えてくれた自然の見方.
人間中心的な自然観を越えて「人新世の生物学」を創成するために.
タマムシの翅はなぜ玉虫色に輝くのか.この素朴な疑問から出発した研究は,作業仮説一つ一つを丹念に検証し,玉虫色を生み出す構造の発見へとつながった.
しかし話はタマムシの翅だけにとどまらない.生物がもつ感覚世界の存在を認めることの意味,画期的な観察技術NanoSuit法の確立,バイオミメティクス研究へと大きく広がる.
科学研究の醍醐味を生き生きと描き,人間中心の世界の捉え方に警鐘を鳴らし,科学のあり方,あるいは知のあり方までも考えさせる一冊.