ぼくはあの屍体を自分のものにしたかった――。戦争、独裁、力の支配。過酷な時代を全身で駆ける、巨匠たちによる豪華傑作選。韓国文学アンソロジーの金字塔が遂に復刊! 中上健次生誕80年記念企画。
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日本で見出せなかった感性が、
エネルギーあふれ眩く存在していた。
――中上健次
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この昏くて深い、脈打つ森を抜けて
韓国文学は疾走してきたのだ。
――斎藤真理子
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パルチザンの襲撃があったその翌日
死んだ「アカの匪賊」を見るため
ぼくは小学校の同級生たちと一緒に
廃墟と化した街を駆け抜けた――
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少年の透き通った感性を描いた表題作や
ハン・ガンの父による快作などを収録した
韓国文学アンソロジーの金字塔がついに復刊!
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目次
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秋の死 金承鈺(キム・スンオク)
トンネル 韓勝源(ハン・スンウォン)
高麗葬 全商國(チョン・サングク)
単独講和 鮮于煇(ソヌ・フィ)
夢見る者の羅府 尹興吉(ユン・フンギル)
罠 朴範信(パク・ボムシン)
駱駝の目玉 黄晳暎(ファン・ソギョン)
闇の魂 金源一(キム・ウォニル)
解説 中上健次
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【書き下ろし解説】
韓国現代短編小説をめぐって 白川豊
著者プロフィール
中上 健次 (ナカガミ ケンジ) (編)
1946年和歌山県生まれ。74年『十九歳の地図』でデビュー。76年『岬』で芥川賞、77年『枯木灘』で毎日出版文化賞、芸術選奨新人賞を受賞。他の作品に『千年の愉楽』『地の果て 至上の時』『日輪の翼』等。
キム・スンオク (キムスンオク) (著)
金承鈺。1941年大阪生れ。ハングル世代の作家。第一回李箱文学賞を受賞。
ハン・スンウォン (ハン スンウォン) (著)
韓勝源。1939年韓国・全羅南道道長興郡生まれ。李箱文学賞、現代文学賞など受賞多数。2024年にノーベル文学賞を受賞したハン・ガンの父。著書に『月光色のチマ』等。
チョン・サングク (チョン サングク) (著)
全商國。1949年韓国・江原道洪川郡生まれ。現代文学賞、東仁文学賞、尹東柱文学賞など受賞多数。著書に『偶像の涙』など。
ソヌ・フィ (ソヌ フィ) (著)
鮮于煇。1922年韓国・平安北道定州郡生まれ。著書に『火花』など。座談会『日韓 理解への道』(司馬遼太郎ほか)に参加。
ユン・フンギル (ユンフンギル) (著)
尹興吉。1942年生れ。『長雨』が中上健次から絶賛され、交流が始まり日本でもさまざまに紹介された。
パク・ボムシン (パク ボムシン) (著)
朴範信。1946年韓国・忠清南道論山郡生まれ。金東里文学賞、萬海文学賞、大山文学賞など受賞。著書に『掟』『うさぎと潜水艦』など。
ファン・ソギョン (ファンソギョン) (著)
黄晳暎。1943年生れ。ノーベル賞候補と言われ、韓国民主化運動でも活躍。『客地』『マテニ10号』など。
キム・ウォニル (キムウォニル) (著)
金源一。1942年生れ。父が北朝鮮へ行った経験をもとに「分断文学」を描く。
安 宇植 (アン ウシク) (訳)
1931-2015年。東京生まれ。桜美林大学名誉教授。著書に『評伝 金史良』、『天皇制と朝鮮人』など、訳書に尹興吉『エミ』、『黄昏の家』、李文烈『ひとの子 神に挑む者』、申京淑『離れ部屋』など。