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洪水礼讃 環境飼い慣らしの人類史/ジェームズ・C・スコット(原著)立木勝(訳) 発行:みすず書房

3,520円

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「スコットはこの最後の書で、研究者にとって最も難しいことに挑んでいる。人間だけでなく、あらゆる生命を包括した歴史をいかに書くか、という試みだ」 リチャード・ホワイト(スタンフォード大学) 「良書は新しい知識を教えてくれる。名著は世界の新しい見方を啓いてくれる。本書は後者だ」 リン・チャン(ハーバード大学) 「川は、長い目で見れば、生きている。生まれる。変化する。流路を変える。海への新しいルートを築く。…擬似的な自然死もする。傷害を受けて殺されることさえある。… 人間の伝記という概念が個人の寿命という視点で考えることを強要してくるのとまったく同じで、川の伝記という感覚は、時間のレンズを拡大して「川の時間」で考えることを求めてくる。… 川というものを、水の流れやシルト、砂、粘土、砂利など、川とよぶすべての要素に依存する生命体のアッサンブラージュ(集合体)として考えるなら、この存在についての概念は、必然的に、すべての支流とすべてのデルタ分流を含むものになる。…こうした事実からは、全体をひとつのシステムと捉える見方が求められる。 川は…アントロポセンやグレートアクセラレーションに関心のある者に、人間が自然のプロセスに介入してきたことの影響、その複雑さも変動性もほとんど理解しないままに制御し、飼い慣らそうとしてきたことの影響について、衝撃的な実例を提供してくれる」(はじめに) 目次 まえがき 謝辞 はじめに――川についてひとこと 第1章 川――時間と運動 動きとしての川 河川時間を考える 川は流れることで自分の道筋を作る 運動としての蛇行 変身する川と100年に一度の洪水 第2章 洪水礼讃――川とともに動く 洪水パルス 生命運動のメトロノームとしての洪水パルス 種間アシスト付きの運動 河川棲生物としての初期人類 定住と川 第3章 農業と川――長い歴史 幕間 エーヤーワディー川への招待 地域の精霊、地域の声 川と精霊信仰 合流点ミッソンの土着ナッ シングーの下流 移住したナッ エーヤーワディー川の流域 広大な氾濫原をもつ遅い川 季節性 堆積物パルス 沖積島 第4章 介入 漁獲量の減少――密漁と汚染 エーヤーワディー川への産業規模での影響 第5章 ヒト以外の種 カワゴンドウ Orcaella brevirostris トールバーブ Tor yingjiangensis ヒルサ Tenualosa ilisha ホワイトジンジャー Curcuma candida 貝類 Lamellidens mainwaringi アジアヘビウ Anhinga melanogaster ビルマオオセタカガメ Batagur trivittata スマトラカワウソ Lutra sumartana 第6章 医原性効果 農業と林業 飼い慣らされた家畜と水産養殖 飼い慣らされた川 川の痛みは医原性 人間中心主義アントロポセントリズム ほかの生物についてはどうなのだろう ソフトパス河川工学か、ハードパス河川工学か 索引 原注 図表一覧 図版クレジット 著者プロフィール ジェームズ・C・スコット (ジェームズ スコット) (原著) (James C. Scott) 1936-2024。ウィリアムズ大学を卒業後、1967年にイェール大学より政治学の博士号を取得。ウィスコンシン大学マディソン校政治学部教授を経て、1976年よりイェール大学政治学部・人類学部教授。同大では農村研究プログラムを主宰。全米芸術科学アカデミーのフェローも務め、自宅で農業、養蜂を営む。東南アジアをフィールドに、地主や国家の権力に対する農民の日常的抵抗論を学問的に展開した。2010年(第21回)福岡アジア文化賞受賞。邦訳『反穀物の人類史』(立木勝訳、みすず書房、2019)『実践 日々のアナキズム』(清水展ほか訳、岩波書店、2017)『ゾミア』(佐藤仁監訳、みすず書房、2013)『モーラル・エコノミー』(高橋彰訳、勁草書房、1999)、著書 Seeing Like a State: How Certain Schemes to Improve the Human Condition Have Failed(Yale University Press, 1998)ほか。 *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。 立木勝 (タチキ マサル) (訳) (たちき・まさる) 翻訳家。訳書 ミラノヴィッチ『資本主義大難題』(2026)『不平等・所得格差の経済学』(2025、以上明石書店)ヴァルデンストロム『資産格差の経済史』(2025)スタサヴェージ『民主主義の人類史』(2023、以上みすず書房)ほか。 *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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