「ねえねえ!いま獣走っていうスポーツにハマってるんだ」
ごく普通の会社員である高木サニーは、ランニング中にふと坂に手をついたことで四足歩行に興味を持っていた。
そんななか、ジムで不思議なトレーニングをする男から、四足で行う6人組のスポーツ「獣走」の存在を聞かされ、まだルールも固まっていないその競技に参加することに。
仲間内だけで楽しんでいたが、あるきっかけで知名度が一気に上がってしまう。プレイヤーがブラックルーツであることやその競技スタイルからくる偏見に晒されながらも、競技人口は激増、とうとう公式戦の開催も決まった。
「ルール」の策定に迫られたサニーたちは、次第に「スポーツの本当の面白さ」を問い始める。
芥川賞作家・安堂ホセが初めて挑んだ「エンタメ小説」であり、新境地となる受賞後第一作。
著者プロフィール
安堂 ホセ (アンドウ ホセ) (著)
1994年、東京都生まれ。2022年『ジャクソンひとり』で第59回文藝賞を受賞しデビュー。同作は芥川賞候補となり、フランス語版となる「Juste Jackson」は24年にマルキ・ド・サド賞の候補となった。続いて23年刊行の『迷彩色の男』も芥川賞候補となり、25年『DTOPIA』で第172回芥川賞を受賞。